植毛とは?デメリット・メリットや仕組みを紹介!
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「植毛ってなに?どんな仕組みなの?」
「植毛にはどんなデメリットがあるの?」
薄毛対策の方法の一つとして「植毛」という治療法がありますが、どんな治療法なのかやどんなデメリットがあるか分からず不安に思っている方も多いかと思います。
そこでこの記事では、植毛の仕組みやメリット・デメリットを詳しく紹介していきます。
薄毛対策として植毛を視野に入れている方は、ぜひ本記事の内容を植毛するかどうかの判断材料にしてみてください!
この記事の目次
植毛とは?植毛の仕組みと増毛・育毛との違い
植毛とは、髪の毛がないところや薄くなっている箇所に穴をあけて毛を植え込む治療法です。増毛や育毛とは違い、植毛は医療行為になります。そのため、必ず専門医のいるクリニックで治療を受けましょう。
植毛と増毛・育毛ではどんなところが違うのかを以下より紹介していきますので、薄毛で悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
育毛は「頭皮ケア」を中心に薄毛対策をする
育毛では、育毛剤を使って頭皮に栄養素を与え、頭皮ケアを中心に薄毛対策をしていきます。頭皮環境が整うと健康的な髪が生えやすくなるため、薄毛や抜け毛の防止に繋がるのです。育毛剤に髪の毛を生やす効果はありませんが、頭皮環境を整え、健康的な髪の毛が生えるよう促せます。
ただし効果が出るまで時間がかかったり、効果を実感しにくかったりする点がデメリットです。
増毛は人工毛を編み込み一時的にボリュームアップさせる
増毛は髪の毛1本ずつに人工毛を編み込み、一時的に髪全体にボリュームを出す方法です。増毛はすぐに目に見える効果が実感できるため、手早く薄毛を改善したい方におすすめです。
ただし編み込んだ元の髪の毛が抜ければ増毛した髪の毛も抜け落ちてしまうので、定期的な増毛が必要になります。また増毛した髪の毛は頭皮に生えている髪の毛とは違って伸びないので、不自然なバランスになる可能性もあります。
植毛の種類
植毛には2種類あります。ここでは、以下2種類の植毛について紹介していきます。
・自毛植毛
・人工毛植毛
植毛をしようか迷っている方は、ぜひ以下の内容を参考にしてみてください。
自毛植毛
自毛植毛とは、名前のとおり自分の髪の毛を採取し、薄くなった部分に移植する手術です。
自毛植毛の手術では、まず薄毛になりにくい後頭部や側頭部の髪の毛を採取します。次に植え付けるために株分けをし、穴を開けた頭皮に植え込み、定着するまで待ちます。植え込んだ髪の毛は一旦抜け落ちますが、数ヶ月〜半年後にまた新しい髪の毛が生えてきますのでご安心ください。
後頭部や側頭部の髪の毛は薄毛になりにくい性質を持っています。移植した髪の毛はその性質を保ちながら成長するので、もともと薄かった部分よりも脱毛が進行する可能性は低いですよ。
人工毛植毛
人工毛植毛とは、人工の髪の毛を薄い箇所に植え付ける手術のことです。人工の髪の毛なので制限なく植毛できますが、日本皮膚科学会は人工毛植毛を推奨していません。
人工毛植毛では人工毛を植え付けることで拒絶反応が起きやすかったり、人工毛が定着せずに毛穴を傷つけたりする恐れがあるのです。また人工毛は自毛と違って成長しないので、定期的な植毛が必要になります。髪質の違いからも違和感を感じる方も多いかもしれません。
自毛植毛のデメリット
薄毛対策として植毛を検討されている方も多いかと思いますが、植毛をする前に一通りデメリットを知っておきたいですよね。そこでここでは、植毛のデメリットを4つ紹介していきます。
・植毛の失敗確率が約10%ある
・自毛植毛の費用が高い
・植毛の効果を実感するまで平均1年、遅いと2年以上かかる
・植毛に使える毛の本数に限度がある
これらについて以下より紹介していきますので、植毛を検討されている方はぜひ参考にしてみてください!
植毛の失敗確率が約10%ある
植毛を実施しているほとんどのクリニックでは、生着率(植毛成功率)は95%以上と書かれています。しかし実際のところ、9割成功して1割は失敗するのが植毛の現状です。
クリニック側の問題で、植毛する髪の毛が植える前に死んでしまうケースがあるのです。採取した後頭部や側頭部の髪の毛は、ドナー(細胞)がむき出しになっているので、移植するまでに素早く専用の保存液につけておく必要があります。手際の悪いクリニックだと時間がかかってしまうため、ドナーを死なせてしまうことがあるのです。
移植する時点でドナーが死んでいれば、もちろん生着することはありません。これが1割の方が植毛に失敗する主な理由です。
自毛植毛の費用が高い
自毛植毛は保険適用外なので費用が高いです。メスを使わずに毛包を採取できる「FUE法」では、大体1株あたり1,000円〜2,000円ほどでできます。
たとえばFUE法で500株を植毛するとしたら、かかる費用はおおよそ50万円〜100万円の間です。1000株植毛する場合は、100万〜200万円の費用がかかります。
この費用の他に診察代や薬代も加算されるので、実質費用はもっと高くなります。
植毛の効果を実感するまで平均1年、遅いと2年以上かかる
植毛の効果を肉眼で確認できる時期はいつ頃か気になっている方も多いかと思いますが、大体平均で1年、遅いと2年以上かかります。遅いと2年と言いましたが、2年を超えることも珍しくありません。
大手植毛クリニックの広告は少し誇大表現が混じっているので注意が必要です。「1年で生え揃う」と書かれていることがありますが、実際は平均として1年と2〜3ヶ月から2年程度かかります。
植毛をする際は、効果を実感するまでに1年半〜2年程度かかると思っておくと気が楽ですよ。
植毛に使える毛の本数に限度がある
自毛植毛に使えるドナー株数には限度があり、いくらでも植毛できるというわけではありません。自毛植毛に使えるのは、薄毛になりにくい後頭部や側頭部の髪の毛のみです。
自毛植毛の場合はどうしてもドナー株数に限度があるので、失敗しないように高い技術と知識のある専門クリニックを選びましょう。
自毛植毛のメリット
植毛にはデメリットだけでなく、メリットもあります。そこでここでは、植毛のメリットを3つ紹介していきます。
・ナチュラルに仕上がり、特別なメンテナンスが必要ない
・拒絶反応が起こりにくい
・気になっている部分に髪を生やすことができる
植毛を検討されている方は、以下の内容をぜひ参考にしてみてください。
自毛植毛の場合はナチュラルに仕上がり、特別なメンテナンスが必要ない
自毛植毛の場合自分の髪の毛を植毛するので、他の髪と馴染みやすくナチュラルな仕上がりになります。また植毛後も髪質は維持されるため、自然な仕上がりに期待できます。
植毛した髪の毛が定着してしまえば自分の髪の毛として成長し続けるので、特別なメンテナンスも必要ありません。
拒絶反応が起こりにくい
自毛植毛は自分の毛組織を移植するため、拒絶反応が起こりにくいです。
人工毛植毛の場合は自分の毛組織じゃなく、ポリエステルやナイロンの人工毛を移植するので拒絶反応を起こしやすいです。感染症を引き起こすこともあるため、安全性の高い自毛植毛が推奨されています。
気になっている部分に髪を生やすことができる
植毛は、薄くて気になっている部分や髪の毛が生えていない部分に髪を生やせます。
植毛をして無事生着すれば、自毛植毛なら他の髪の毛と同じように成長していきます。またケガなどで生えてこなくなった部分にも植毛可能です。
植毛に関するよくある質問
ここでは、植毛に関する以下3つのよくある質問に回答していきます。
・植毛をして後悔する人が多いのはなぜ?
・自毛植毛後に副作用(後遺症)って起こるの?
・自毛植毛のおおまかな費用を教えて
これらの悩みをお持ちの方は、ぜひ以下の内容を参考にしてみてください。
植毛をして後悔する人が多いのはなぜ?
植毛をして後悔(失敗)する人が多い理由 | ・初回にFUE法を選択してしまうから・植毛を1回の手術で終わらせようとするから・クリニックの選び方を知らないから |
初回の植毛で後悔(失敗)してしまう人が多いのは、上記3つの理由が考えられます。初回の植毛でFUE法を選んでしまうと後頭部が虫食い状態になり、多く移植できずに失敗に終わる可能性があります。
現状大手植毛クリニックの9割はFUE法を専門にしていて、最新術式であるFUT法のシェアは1割しかありません。そのため、クリニック選びで失敗する方も多いのです。
植毛をする際は、FUE法とFUT法の両方を行っているクリニックを選択し、そのクリニックの先生に互いの長所と短所を聞いてみてください。
自毛植毛後に副作用(後遺症)って起こるの?
自毛植毛は人工毛植毛に比べ副作用(後遺症)が起こりにくいですが、絶対副作用が起こらないというわけではありません。
例えば、以下のような副作用が起こる可能性があります。
自毛植毛の副作用(後遺症) | ・まぶたの腫れ・施術部分の痛みや傷・仕上がりの違和感・一時的なくせ毛 |
これらの副作用(後遺症)は、医師の力量によって症状を抑えられるものもあります。
まずは複数のクリニックのカウンセリングを受け、技術力が高いかや話をしっかり聞いてくれるかなどの点を比較しましょう。
自毛植毛のおおまかな費用を教えて
自毛植毛のおおまかな費用は、下記の表のとおりです。
FUT | FUE | |
植毛する量 | 1,000グラフト(髪の毛約2,000本) | |
おおよその費用 | 70万円 | 120万円 |
クリニック名 | ヨコ美・紀尾井町 | アイランドタワー・親和 |
1,000グラフト(髪の毛約2,000本)で、大体の相場がFUTなら70万円、FUEなら120万円となっています。
まとめ
植毛にはデメリットだけでなく、メリットもあります。植毛をお考えの方は、ぜひ本記事の内容を植毛をするかどうかの判断材料にしてください。
また植毛をする際は技術力が高く、話をしっかりと聞いてくれるクリニックを選びましょう。医師の技術力次第で防げる副作用(後遺症)もあるため、複数のクリニックのカウンセリングを受けて決めてみてください。